基礎知識

スイレン、ハスに関する基礎知識
(ご注意)ハス、スイレンの栽培には、少なくとも半日程度の直射日光が必要です。屋内や極端に日照時間の短い場所での栽培は不可能です。(最終的に枯れてしまう恐れがあります。)

 ハスとスイレンは、混同されていらっしゃる方が少なくないようですが、実際の裁培に当たりましても異なる部分が多く、先ずはその違いをご認識下さい。 また公園の池や植物園の裁培プールなどでよく見かけますので、栽培には大きな池が必要ではないかとお考えになる方も多いようですが、いずれも日当たりの良い場所と、ある程度のサイズの水を貯められる容器があれば、ご家庭でも比較的簡単に裁培する事が可能です。 こちらでは基本的なご説明に留めておりますので、育て方の詳細に付きましては、裁培方法のページをご覧下さい。 ハスもスイレンも基本的に強い植物ですので、日当たりの良い場所で水中にあれば枯れる事はありませんので、その点ご心配は要らないものと思います。

(ハス) ハスは食用のレンコンなどでもよく知られている植物で、秋から冬にかけて地下茎が肥大しレンコンを形成します。現在は食用の物と観賞用の物(花蓮という言い方をして区別しています。)は品種が分かれており、花蓮は地下茎がレンコンが小さかったり、あまり味が良くない場合が多く、食用には向いていないようです。 ハスは、葉と花は水面より高く上がり(品種によって異なりますが、数十センチから2メートルほど)6月始め頃から8月の終わり頃まで活発に花を咲かせます。基本的に耐寒性がありますので、越冬に関しましては特に配慮する必要はありません。 ハスはスイレン鉢のような水を貯められる容器に直接植えつけて裁培を行います。 ハスはかなり大型の物から小型の物までありますが、先ずは扱いの楽な小型の品種をお勧めしております。

(温帯スイレン) スイレンといえば通常はこちらの温帯スイレンを指す事が多いようです。ハスとは異なり、葉も花も水面に漂うように浮かびます。 スイレンには温帯性の物と熱帯性の物がありますが、一番の違いは耐寒性があり日本で育てる場合はそのまま屋外での越冬が可能な点です。初めてスイレンを栽培される方にはこちらの温帯スイレンをお勧めしております。花色は赤、黄、白、ピンクがあります。 一度鉢に植えてから、これをスイレン鉢などの水を貯められる容器に水を張って沈めます。ハスのように直接植えるよりも、こうしました方が簡単で管理がし易いという事もありますが、場合によっては株が育ちすぎて花が咲きにくくなる事もありますので、ご注意下さい。花は4月頃から9月頃まで咲きます。(暖かい場所ほど長くなります。)

(熱帯スイレン) 従来は熱帯スイレンの栽培は非常に難しいと誤解をされていましたが、温度さえありますと温帯スイレンよりも簡単に開花させる事が出来ます。 一方、屋外へ置いたままですと冬を越す事が難しいため、越冬は冷気を避けて室内等で行います。 花色は温帯種にはない青や紫があり、黄、白、ピンクがあります。(赤色はありません。) また熱帯種には他のスイレンとは異なり、昼間ではなく夜間に咲く、夜咲き種もあります。(花色は赤、ピンク、白) こちらも鉢に植えた物をスイレン鉢などの容器に沈めて栽培をします。 植物園の温室などではかなり巨大な株を見る事が出来ますが、熱帯スイレンは植えつける鉢を小さくして根を制限すると株も小さいままで育成、開花させる事が可能です。 また温帯種と異なり、花だけは水面より少し(数十センチ程度)出て咲きます。(こちらも暖かい場所ほど長くなります。) 日本では成長を始めるのは水温が20℃を越える頃からで、花は6月から9月一杯まで咲きます。越冬以外は特に栽培の難しい物ではありませんので、初めての方でも決して難易度の高いものではないと思います。

◆また初めてスイレン、ハスを栽培される方のために、「栽培のしおり」を一緒に同封しています。

簡単! スイレンポット苗の植え付け

(準備するもの) 用土、肥料、植え付け容器、スイレン鉢等の水鉢
☆説明写真中の用土、肥料、植え付け容器は、当園で販売しているものです。

(お届け状態) 2009年シーズンより、温帯スイレンはすべて5号ポットでのお届けとさせて頂いております。特に初めて栽培をされる方にとっては植え付けのご不安がなくなり、ベテランの方にとっても植え付けが簡単になるというメリットがございます。何より植え痛みがなく、輸送にも強いため、植え付け後も成長を続けますので、早い段階で開花をご覧頂けます。(従来、スイレンはいわゆる裸苗の状態での流通が多かったのですが、裸苗の場合、根をすべて切ってしまうためかなり弱ってしまい、夏場でも成長を始めるまでに4週間程度の回復期が必要となり、せっかくの開花期がかなり短くなっておりました。)

また、すぐに植え付けが出来ないという場合も、裸苗とは異なり弱るという事がありませんので、このままスイレン鉢に沈めておく事も可能です。(4月頃の早い時期にはごく数枚の小さな葉が付いた状態でのお届けとなります。)

(苗の取り出し) 根が十分に張って土を捕まえていますので、簡単に土と一緒に取り出す事が出来ます。(4月頃の早い時期、また動き出しの遅い品種は根が十分に張り切れていない場合もございます。この場合は数週間程度経ってから、植え付けを行って下さい。)
(苗の状態) お届けする株は便宜上「ポット苗」と呼んでおりますが、ご覧のように根がしっかりと張り、品種によっては花芽も付けているほどです。
(植え付け) 土と一緒に取り出した苗を、植え付け容器に移します。植え付け容器の底には予め肥料を規定量入れておきます。(量に付きましては、肥料に付属の説明書をご参照下さい。) 植え付けに使う「当園オリジナル容器」には底穴がないため、肥料分が水中に溶け出して、水を濁らせ、生育を阻害する心配もありません。
(植え付け2) 次に株と容器の隙間に、用土を入れていきます。隙間があると水が入り込み用土を柔らかくしてしまいますので、出来るだけ空気が入り込まないように、しっかりと詰めます。
(植え付け完了) 葉や花の出ている付け根部分がほんのりと見える程度まで土を入れます。夏場以降、根が回ってくると用土も盛り上がってきますので、鉢の高さの7〜8分目程度にとどめておきます。土を入れ終わりましたら、植え付け完了です。あとはこれをスイレン鉢等に沈めるだけです。

如何でしょうか? 「植え付けがよく分からない」、「植え付けを行ったが地下茎が浮いてきた」というご相談を大変多く頂きますが、ポットでのお届けですので、こうしたご心配、ご不安は全く不要です。お客様におかれましては、お手元に届いた株をポットから取り出して(土をご用意の上)鉢に移し替える要領で植え付けて頂くだけで結構です。


宮川 花園 (通販担当者) 宮川 浩一
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